海面上の霧観測については、制約はあるがここに述べた方策は検討に値する。ただし、雲を観測するレーダーは、気象研究所と名古屋大学で使用された実績があるが(いずれも沖電気工業製の8.6mm波レーダー)、海霧については、実績のあるシステムはまだ無いので実用化のための開発・研究が必要になるが検討に値するシステムである。また、最初に述べた光の透過、散乱を利用する光学的視程計は、海面上を広範囲(2次元的に)に観測する目的には不適当である。ミリ波レーダーにも問題が多いが、完璧な機材は望めない以上、次善の策としてミリ波レーダーは有望と考えられる。